2006年11月28日

イオン化傾向と、その反応性


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前提記事:イオン化傾向

んさてさて。


イオン化傾向は

リーさん貸そかなまああてにすんなひどすぎる借金
Li  K CaNa MgAlZnFeNiSn Pb(H2)CuHgAgPtAu



だったわけですがー


これはなんだったか、っていうと反応性の高さ、要するにどれだけ反応しやすいか、ってのを大きい順に並べたモノでした。


よってですねぇ、左にあるものほどいろんなアレと簡単に反応するわけで、右にあるものほどがんばってもなかなか反応しないわけなんですよー



で、今回の記事では、
「ジャーセンセイ、ソノ『イロンナアレ』ってナンナンデスカ?」


という内容を扱っていきたいと思ってるわけなんでございます。



今回扱う「イロンナアレ」はこちら。


・空気
・水
・酸


では1個ずつ見ていきましょうぜ


・空気との反応

LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

今緑色をつけたこの4つ、具体的にはリチウムからナトリウムまでですがー

こいつらは、室温で空気中の酸素と化合して酸化します。

テレビでも実験でもなんでもいいけど、見たことないですかねー

あの、あれ。

リチウムとかナトリウムとかはナイフで切れるくらいやわらかい金属なんだけど、どう見ても金属っぽい色してないのね

それを、ナイフで切ると、見えた断面は金属光沢があってそれらしい色をしてる

なんだけど、次の瞬間一瞬にして色が変わって光沢がなくなる、あれ。


あれは、空気中で、室温で酸素と化合して表面が酸化してるからなんですねー☆

見たことないひとは想像してください(笑)

LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

今緑色をつけた金属は、具体的にはアルミまでですが

加熱してやると、空気中の酸素と化合して酸化します。

最初の4つは、室温でもただでさえ反応するんだから、加熱したら余計反応しやすくなるにきまってんだろ!って感じに思っておいてくださいw


LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

今緑色をつけた金属は、強熱すると酸化します。

いや、ただの加熱じゃだめなのよ、こう、ゴウァッァァアブワァァアアアっ!!!!!って、すげぇパワーですげぇ熱で熱するわけよ。そうすると反応するわけです。


強く熱する、略して強熱。


あ、ちなみに、水素だけ仲間はずれみたいになってますけど、そもそもこのコが金属じゃないのにここに入ってるのは、
この後でてくる「酸との反応」のところででてくるから、こうご期待w



LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

んさて、最後に緑色をつけたこいつら。

こいつらは、空気とは反応しません。マジ萎えな奴らです。


あ、ちなみに。

「銀のアクセサリーとかさびるじゃんか!あれ酸化じゃないの??」という方のために説明をば。

実はあれは、「酸化」ではなくて、「硫化」らしいですよ。

空気中にいわずかに含まれる硫黄分、硫化水素と反応して、ちょっとずつ硫化銀に変化し、黒ずんでいくんだそうです。


温泉に銀のアクセサリーを持っていくとあっという間に黒くなってしまうのは、温泉に含まれる硫化水素が銀と反応するためなんですね。



・水との反応

LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu


こいつらは、室温で水と反応します。

ただ水をかけるだけで、またはただこいつらを水に放り込んでやるだけで、

それはもう

ブシュウワッァァアアアアアアッ!!!!っと。


その反応のときに熱と水素が発生しますが、その「熱」によって水素が発火して、次々でてくる水素が次々燃えて炎があがったりもします。


そういう、すげぇ燃え燃え萌え萌えな奴らです☆


あ、ちなみに、こいつらと水が反応する時の反応式、とか、そういうちゃんと書けないと点とれませんよ?w


2Na+2H2O→2NaOH+H2

こういうふうですよ☆自力で書けるようにしておきましょう。半反応式使ってもいいし。

あ、Caだけは1価ではなく2価の陽イオンになるので、上の式の水酸化ナトリウムNaOHのような1対1でくっついた奴ではなく、かわりに水酸化カルシウムCa(OH)2ができますよ。

つーわけで、多少係数がかわりますが、まあ、書けますよね。ていうか書けないと点数とれませんw

・・・・・

答え:Ca+2H2O→Ca(OH)2+H2


ンじゃ次。

LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

今色をつけた5つは、熱水と反応します。

要するに、熱い、水。

・・・・・。そうですね。Mgが増えただけですね。

はじめの4つは冷水でいいけど、Mgはあっためないとダメです。

次。


LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

はい。3つほど増えました。

こいつらは、高温水蒸気と反応します。

Al、Zn、Fe、アルミ亜鉛鉄、の皆さんは、水と反応するために必要な温度が、100度を超えてます。

100度を超えると水は水蒸気になります。

ということで、水と反応するためには、水は高温水蒸気に姿を変えなければいけないわけです。

あっつい、水蒸気。


そして。


LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu


右端まで色がついてることからお察しの通り、こいつらは水とは反応しません。

萎え萎えな奴らです。まったく。



・酸との反応


酸との反応は、式から考えるとわかりやすいです。


まず、普通の酸、希硫酸や希塩酸と反応するのはー・・・

LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

そう、水素よりイオン化傾向が大きい人たち。

ようやく、イオン化傾向にどうして水素が入ってるのかがわかりますw


えーと、前回記事の復習になるんですけど

よりイオン化傾向の小さい(つまり右側にある)物質が、陽イオンになって水にとけてるとき

そこに、それよりもイオン化傾向の大きい(つまり左側にある)物質をいれたら、どうなりましたっけ?





チッチッチッ・・・・・・・チーン!(制限時間終了の音)




そうですね、イオン化傾向の大きい物質が水に溶けて、イオン化傾向の小さい物質が析出、つまり、溶けて見えなくなってたものが出現してきます。


んさて。


希硫酸や希塩酸は、何がどうなってるものでしたかというと、言葉がおかしいけど、



希塩酸は、水に+とCl-が溶けているもの、(HClが水に溶けて電離したもの)


希硫酸は水に+とSO42-が溶けてるものです。(H2SO4が電離したもの)



んさて。


ここに、例えばZnをいれてみると・・・・

ZnよりもH2のほうがイオン化傾向が小さいですね!


だから、Znがイオン化して溶けて、H2が溶けていた状態から気泡となって出現するわけですよb



金属が酸にとける、ってのは、こういうことだったんですね。




LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu

んさて。今回は2種類の色がついてます。

これらは、どちらも「酸化力の強い酸」と反応する金属たちです。

酸化力の強い酸とは、具体的には熱濃硫酸硝酸なんかがそうですね。

んさて。上で、緑色をつけた物質たちは、さっきまでと同様に、水素を発生しながら水にとける、という反応をします。

・・・・が。ここが問題なんですが

黄色をつけた金属たちは、水素よりイオン化傾向が小さいので、水素が発生するという反応はしません!


そうなんですよ、さっきまでとは違う反応のしかたをするんです。


熱濃硫酸、硝酸、この人たちが、「酸」としてではなく「酸化剤」として働くんです。


ここが間違えがちなポイントですね。


「酸として働く」というのは、H+が反応する、アレです。上でやったやつ。


「酸化剤として働く」っていうトコロがポイント。


この記事に書いたように


「酸化剤として働く」=「自身は還元する」ということ!


熱濃硫酸H2SO4は、還元されるわけです。

すると、H、Oは基本的に酸化数は変化しませんから、ここで変化するのはSの酸化数

(酸化数の記事はコチラ)


還元されるので、Sの酸化数は減少して

何になるかっていうと、SO2になりますb


酸化数は、+6→+4 というように減少してますね。


これが、緑色の色をつけた物質と、黄色の色をつけた物質が反応するときの大きな違いです。


反応式にも大きな違いがでてきますが、それはこの記事では扱いません。



では最後。


LiKCaNaMgAlZnFeNiSnPb(H2)CuHgAgPtAu


こいつらは、非常に酸化力の強い酸


史上最強の酸化力を持つ酸である、王水と反応します。


うん。全部だね。


っていうか逆に、、最後のPt、Auの二つは王水としか反応しません

そういったほうがわかりやすいよねw

「王水」
濃硝酸と濃塩酸を、体積比1:3で混合したもの。


ちなみにこいつと反応するときも、水素が発生する反応ではなく、「王水」が還元される、酸化還元反応ですよ☆


あ、でも、水素より左側にある金属、リチウムから鉛までの金属は、やっぱり水素が発生する反応をしますよ。 そこを間違えないようにb



〜本日のまとめ〜

イオン化傾向の大きい金属ほど、反応しやすい。
Li、K、Ca、Naは、室温で空気とも水とも反応する。
Mg〜Feは、熱した水蒸気と反応する。(Mgは熱水でも)
Mg〜Hgは、加熱又は強熱すると空気中で酸化。
また、
水素よりイオン化傾向の大きい金属は、水素を発生しながら酸にとける
水素よりイオン化傾向の小さい金属(白金と金以外)は、酸化力の強い酸が酸化剤として働く反応をする
Pt、Auは、王水のみで反応する。

前提記事:イオン化傾向

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posted by 真田正大 at 16:27 | Comment(12) | TrackBack(1) | 酸化還元反応
この記事へのコメント
はじめまして。
こんな滑稽なブログなのにコメント頂いて感謝です☆

もしよろしければ相互リンクして頂けませんでしょうか?
Posted by 亜爾然丁 at 2006年11月30日 16:38
はい、もちろんですとも☆
既に貼ったのですが、ご確認いただけましたでしょうか??
Posted by 真田正大 at 2006年12月09日 17:41
すいません!
返事が遅くなってしまって…(汗

リンク確認しました。
こちらもリンクしたのでこれからもお願いしまーす!
Posted by 亜爾然丁 at 2006年12月16日 18:27
いえいえこちらこそ返事が遅くなって(笑)
こちらこそ、よろしくおねがいしますb
Posted by 真田正大 at 2006年12月30日 10:34
真田様、理系の方なんですか?文型科目の記事より活き活きしていらっしゃる。
Posted by 1浪 at 2007年09月06日 18:41
ずばりその通り、理系でございます。最近は、自分の能力を考慮すると理系科目の記事に力を集中させた方がより良い参考書ならぬ参考ブログが作れそうだと考えています。
Posted by 真田正大 at 2007年09月15日 22:18

とても参考になりました。ありがとうございます。
教科書より遥かにわかりやすいです。今後も活用させていただきます。

P.S.文章中で硫酸と書くべきだと思われるところが誤って塩酸と書いてあったように見受けられましたのでご報告いたします。間違っていましたら申し訳ありません。
Posted by 中多とね at 2010年03月08日 17:42
申し訳ありません。
先程『硫酸と書くべきところが塩酸と…』と言いましたが、正しくは、『希硫酸とかくべきところが希塩酸と…』の誤りでした申し訳ありません。


真田正大
いえ、大丈夫です。
ただいま確認しましたら、確かにご指摘の通りの誤りがありましたので訂正しておきました。
ご指摘ありがとうございました。是非またお越しください!
Posted by 中多とね at 2010年03月08日 17:47
記事の最下部に、

>水素よりイオン化傾向の"小さい"金属は、水素を発生しながら酸にとける
>水素よりイオン化傾向の"大きい"金属(白金と金以外)は、酸化力の強い酸が酸化剤として働く反応をする

とありますが、"大きい小さい"が逆なのでは?


真田正大
ご指摘ありがとうございます!
おっしゃるとおり、間違っておりましたので修正させていただきました。
Posted by toooorisugari at 2011年04月29日 13:24
この間は指摘だけで失礼しましたっ!(汗
まさか返事を頂けるとは思っておらず…w

ちょくちょく来させていただいています。
このサイトのお陰でかなり整理して理解を深めれました!
少し楽しく勉強出きるようになった気がします。

更新の方はストップぎみのようですが、密かに楽しみにさせてもらったりもしていますw


真田正大
ご指摘、ご訪問ありがとうございます。
更新に関しましては、私もしたいとは思っているのですが、なかなか時間がとれず・・・
更新を再開するか、より効果的な新しい活動を始められたらいいなと考えているところです。
Posted by toooorisugari at 2011年05月05日 01:12
はじめまして!!
こんにちわ!!
私は現在高校3年のものです。

学校の授業で化学がまったくわからなくて
悩んでいたときに真田様のこのサイトを
みつけました。

今度中間テストがあるので
わからないところを
克服できたのでよかったです

本当にわかりやすくて
感謝しています。

ありがとうございました^^ノシ


真田正大
はじめまして、こんにちは。
お役に立てたようで、よかったです。
中間テストはうまくいきましたか。うまくいっていることを祈っています。
Posted by みさき at 2011年05月21日 21:04
はじめまして!
高校化学の復習をしようと思っていた時に、このサイトを見つけました!
参考書なんかより、すごく分かりやすくて助かります。

現在更新はされていないようなのですが、もし機会がありましたら、有機や物理化学なども解説していただきたいです!
Posted by P at 2012年02月18日 13:33
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