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2011年11月19日

積分で面積が求められる理由

ある関数f(x)の、x=aからx=bまでの面積を求めたいとき、

その微分前の関数F(x)を考えて、

F(b)-F(a)とすると、面積が求められる。

高校ではこう習います。


しかし、

何故これで面積が求められるのか


が、あまり説明されません。


「とにかく!微分前の関数を求めて、aとbを入れて差を出せば、面積が出るんだよ!覚えろ!」


という感じです。


「何故だ!何故なんだ!」と思いながらも仕方なく黙って受け入れて使っている人も多いと思います。


ここではそれを説明します。



まず、F(x)という関数を微分することを考えてみましょう。


F'(x)=f(x)


とします。


differential1.jpg

これを図で考えて微分します



まず、これを、縦にザクザク切り刻みます


differential2.jpg

切り刻みの幅はΔxです。



この、黄色い縦線で仕切られた各エリア内でF(x)の変化した量

左から順に

ΔF1、ΔF2、ΔF3、・・・

とおきます。


differential3.jpg


4,5,6,7番目は、F(x)が減少しているので、ΔFはマイナスになります。



これを使って、F'(x)=f(x)のグラフを求めます。


f(x)の値は、F(x)の傾きです。つまりΔF/Δx


なので、f(x)の値は、左端から順に、

ΔF1/Δx ΔF2/Δx ΔF3/Δx ΔF4/Δx ・・・

となります。


differential4.jpg



これにうまく沿うように線を引きます。


differential5.jpg


さて。これでy=f(x)のグラフがかけました。



これが、微分です。



いや、全然ちゃんと微分したわけではないですが、切り刻みを細く細く、Δxを小さく小さくしていけば、微分になります。

わかりやすくするため、少し大ざっぱな切り刻み具合でお送りしております。




・・・さて。



今回のテーマは微分ではなく積分でした。



今使った考え方をもとに、y=f(x)のグラフの面積を求めてみましょう!



y=f(x)の、x=aからx=bまでの面積を求めてみましょう。


differential6.jpg




3ブロックにわかれています。



この3ブロックの面積の合計が、だいたい、求めたい面積になります。


切り刻みを細かくすればするほど、ブロック数が増え、ブロックの面積の合計は求めたい面積に近くなっていきます。



で!ここで、さっきの図に戻ります。


この3ブロックの面積の合計って、その微分前であるF(x)を使ったら、求められる気がしません?


differential7.jpg

画像の左側に注目してください。


一番左のブロックの面積は、縦×横でΔF1

同様に、二番目のブロックの面積はΔF2、三番目はΔF3



つまり、求めたい面積は

ΔF1+ΔF2+ΔF3で求められる
ということになる!



ところで、この ΔF1+ΔF2+ΔF3 という値

differential8.jpg


この画像の、赤い矢印で示した長さが、まさに

ΔF1+ΔF2+ΔF3

という値になっているわけで、そしてこの値こそが


F(b)-F(a)

になっているわけです!





y=f(x)のグラフのx=aからx=bの面積を求めるときは

微分前のグラフを求めてF(b)-F(a)を計算する。

微分前のグラフを求めるには、上で微分をやったのと逆の動作をする。


つまり、

y=f(x)のグラフを幅Δxで切り刻んでブロック分けして

それぞれのブロックの縦の長さをΔx倍して

となり同士のブロックの角と角が合うように並べる

すると、y=F(x)、つまり微分前のグラフが現れているので、

F(b)-F(a)を計算すれば、求めたい面積が求められる。


ということなのです!



次は、先ほどから使っているこのグラフy=f(x)の左端から右端までの積分を求めてみましょう。

左端はすでにaとおいてあります。右端はcとしましょう。


x軸の上にいったり下にいったりするグラフ(値が正になってり負になったりする関数)を積分すると、

(x軸の上にある部分の面積)-(x軸の下にある部分の面積)

が出てきますが


何故このようになるのかも、これで説明がつきます。


今回、ΔF4、ΔF5、ΔF6、ΔF7は負の値です。


これらが、y=f(x)のx軸より下の部分の面積を表しているわけです。


そして、ΔF1からΔF10までを全部足すと、F(c)-F(a)になるわけです。


differential9.jpg



以上!これで、何故微分前の関数を使って面積が求められるのか、おわかりいただけましたでしょうか!



〜まとめ〜

y=f(x)のグラフのx=aからx=bの面積を求めるときは
y=f(x)のグラフを幅Δxで切り刻んでブロック分けして
それぞれのブロックの縦の長さをΔx倍して
となり同士のブロックの角と角が合うように並べる
すると、y=F(x)、つまり微分前のグラフが現れているので、
F(b)-F(a)を計算すれば、求めたい面積が求められる。

posted by 真田正大 at 23:29 | Comment(12) | TrackBack(2) | 全般

2010年03月22日

いろいろな反応熱

前提記事:熱化学方程式

今回は

・融解熱、蒸発熱
・生成熱
・燃焼熱
・溶解熱
・中和熱


これらをガガッと片付けます。


まず蒸発熱


水が蒸発する反応って、発熱反応吸熱反応かどっちでしょう。


…水が沸騰して熱くなってる様子を思い浮かべると、なんとなく発熱反応っぽい…


では、H2O(気)とH2O(液)は、どっちのほうが持ちエネルギーが大きいと思うか!!


よくわからないですね

ここで考えるのは、僕らが水を沸騰させるときに、何をやってるかですよ。

火で加熱しますよね。もしくはIHクッキングヒーターで加熱しますよね。

熱を加える。つまり熱量を水に与えてやってるわけです。

そしてその結果、水は水蒸気になる。…ということは。



火なり電気からエネルギーを受け取った分だけ、H2O(気)のほうがH2O(液)よりも

持ちエネルギーが大きい!!



水が沸騰する、っていうのは、水の持ちエネルギーが大きくなる反応なんですね。

その際、水は火や電気からエネルギーを吸収します


ということで。

答えは、吸熱反応です。



さっきみたいな不等式で書くと

H2O(液)<H2O(気) ということになります。

これが、右辺から44kJを引いてやると、イコールになります。

H2O(液)=H2O(気) - 44kJ

この44kJが、蒸発熱、というわけです。



では水が凍って氷になる反応は発熱反応?吸熱反応?



これ、冷蔵庫を使って水をどんどん冷やしていきます。


冷やす、っていうのは、熱エネルギーをどんどん奪いさる、ってこと


物が冷えるとき、そいつは熱エネルギーをどんどん外に放出してるわけです。


熱を放出している、ということは、それまさに発熱反応ですね。


1molのH2O(液)が凍るときに放出する熱量が、水の融解熱、というわけ。


この辺の話、間違えそうだなと思った人は注意しておきましょう!



では次。


生成熱



これは、最も安定な単体からその物質1molを作る時に出入りする反応熱のこと


この「最も安定な単体」には、大抵、原子と同じ名前がついてます。


酸素原子Oからなる最も安定な単体は酸素O2(気)

窒素原子Nからなる最も安定な単体は窒素N2(気)


ただ、注意が必要なのが炭素です。こいつは「炭素」っていう安定な単体はないです。

かわりに(黒鉛)って書きます。何故わざわざC(固)ではなくC(黒鉛)って書くのかというと


C(固)って書くと、あてはまる物質が黒鉛以外にも出てきちゃうんですよね。

…知ってますか?


正解はダイヤモンドです。これ、炭素のかなり安定な単体です。


でも、最も安定なのはダイヤモンドより黒鉛だそうです。

まあ、ふうん、程度に思っておきましょう。


さて。これら「最も安定な単体」からある物質を作る時に発生する熱が生成熱です。


例えば。


CO2の生成熱を考えます。

構成元素は炭素Cと酸素Oですね。

それぞれの最も安定な単体は

C(黒鉛)と、O2(気)。

よって、C(黒鉛)とO2(気)から二酸化炭素が生じる時に発生する熱を考えれば、それが二酸化炭素の生成熱。


ちなみに、二酸化炭素の生成熱は394kJ/molです。これを熱化学方程式で表すと

黒鉛と酸素が394kJの熱を放出しながら1molの二酸化炭素になるので

C(黒鉛) + O2(気) = CO2(気) + 394kJ

となります。


もう一例だけあげておきます。

水の生成熱を考えましょう。

水を構成する元素の最も安定な単体は・・・?


H2(気)とO2(気)ですね。

ちなみに水の生成熱は286kJです。これを熱化学方程式で表すと


水素と酸素が286kJの熱を放出しながら1molの水になるので


H2Oseisei.gif


となります。


水1molについて考えているので、H2Oの係数が1になるようにします。

それに合わせて他の物質の係数が分数になることは有り得ます


では次です。


燃焼熱


これは、ある物質が酸素と化合する時の反応熱のことです。


いろんな反応がある中でわざわざ酸素と化合する場合だけを「燃焼熱」と名前つけて取り扱う理由はよくわかりませんが、まあ、よくある反応だから、程度のことでしょう。


ここで、「酸素1mol」でも「生じる物質1mol」でもなく

「燃焼する物質1mol」に注目することに注意してください。


なので、例えば水素の燃焼熱は次のようになります。

H2Oseisei.gif


先程の、水の生成熱の式と同じですね。この式は実は水素の燃焼熱も表していたんですが


生成熱の時は、右辺のH2Oの係数を1にするためにO2の係数を1/2にしましたが

今回は左辺のH2の係数を1にするためにO2の係数を1/2にしました。


では次です。


溶解熱


実は、物質を水なりなんなりに溶かしたときも、熱が発生します。意外ですね。でも手で触ってわかるような量は発生しないので、体感するのは多分難しいです。


で、この「溶解熱」は、大量の水(等の溶媒)に物質をとかした時に生じる熱です。


濃い溶液を作った時の話ではありません。


さて、高校範囲では、溶解熱の話をするときは水溶液の話しか出てきません。


エタノールにとかした時の話は出てこないわけです。まあ、絶対とは言えませんが・・・


で、熱化学方程式の上では、その「大量の水」のことをaqと表します。


ラテン語で水を表すaquaが語源らしいです。

「アクア」ってよく聞きますよね。ゲームとか、歯磨き粉とか。


溶解熱の場合は、溶かす物質(溶質)1molをとかした時の発熱量を考えます。


例えば水酸化ナトリウム1molを大量の水にとかした時の溶解熱は次のように表されます。

NaOH(個) + aq = NaOHaq + 45kJ

NaOHaqは、薄い水酸化ナトリウム水溶液を表します。


最後です。


中和熱


酸性のものとアルカリ性のものが中和して水1molができるときに発生する熱量です。


こんなところでも熱量が発生するんですね。

でもこれも触ってわかるようなレベルではないので体感するのは多分難しいです。


式としては

H+ + OH- = H2O(液) + 56.5kJ

これだけです。中和反応っていうのがこれしかないので。




以上です。今回はほぼ用語説明みたいな記事でしたね。


〜今回のまとめ〜
蒸発熱:ある物質1molが蒸発するときに吸収する熱量
融解熱:ある物質1molが融解するときに発生する熱量
生成熱:ある物質1molが、最も安定な単体からできるときに発生する熱量
燃焼熱:ある物質1molが酸素と化合して燃焼する時に発生する熱量
溶解熱:ある物質1molが大量の溶媒に溶ける時に発生する熱量
中和熱:酸性の溶液と塩基性の溶液が中和して水1molができるときに発生する熱量


前提記事:熱化学方程式
posted by 真田正大 at 19:56 | Comment(9) | TrackBack(1) | 物質の変化、熱
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